以前勤めていた病院では毎年、受電変電設備の点検に臨床工学技士が立ち会っていた。休日に出勤をして各病棟を巡回した。一日がかりだった。
ただ、私の勉強不足でしかないが、つまるところ、停電したとき何日間もつのか、およその計算をしたことがない。私が退職した年度に、改めて災害対策について見直す計画であったから、病院としても設備とマニュアルを修正するところだったと思う。
東日本大震災のとき、3日間の停電が3割弱で一番多かったというデータから、今のところ全国的に3日間を想定した対策が多数だと思う。
一日当たりの電力消費の実測値を平均して、その値を上回る発電が可能な発電機を用意することになる。すべてをまかなうのは難しいので、病院では非常電源だけに電源供給を行う。保安回路ともいわれる。
保安回路のコンセントには、医療機器をつなぐ。患者さんの私物で使われる扇風機や音楽プレーヤーなどは一般電源を使用してもらう。非常電源は、特に生命維持管理装置をつなげる。この辺りは建物の設計によって院内のマニュアルも異なると思う。病床数など規模によっても異なる。細かくは非常電源の中にも種類はある。
新卒で入職した病院では、非常電源につなげる医療機器は、電源コードをタコ足配線にすることはなかった。もちろん、これが大多数だと思う。ただ、某病院では、建物自体が古く、非常電源につながるコンセントの数が限られていたので、やむを得ず延長コードを多用していた。
何気に、病院や医療型入所施設などによって、災害対策は全然違うのではないかと、改めて思う。医療機器であってもクラス分類Ⅱくらいは非常電源につながずに、人工呼吸器などクラスⅢはつなげるなどにしていたところもあったと記憶している。
輸液ポンプを一般電源につないでいた頃があった気がする。現在は、輸液ポンプはクラスⅢに分類される。
病院ではなく、短期の入所を受け入れる医療型施設であっても、無停電電源装置を設置しているところもある。大型地震の経験から4リットル分の水タンクを備えているところもある。
何を線引きとするのか、施設によって役割は違うので、災害時においての目標とするレベルによって、その備えが変わってくるということか。
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改めて勉強中です。