エッセイ

けんじの域【Life of 雨ニモマケズ】

エッセイの呼吸9

「雨ニモマケズ」は、宮沢賢治が亡くなられた後に発見された、手帳にメモ書きされていた詩であるそう。冒頭に「11.3」と書かれており、11月3日に執筆されたものといわれる。今年の11月3日から一週間、改めてこの詩の深さに感心していた。

雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだを持ち
欲は無く
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆる事を自分を勘定に入れずに
良く見聞きし判り
そして忘れず
野原の松の林の影の
小さな萱ぶきの小屋に居て
東に病気の子供あれば 行って看病してやり
西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を負い(せおい)
南に死にそうな人あれば 行って怖がらなくてもよいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば つまらないからやめろと言い
ひどり(日照り?日雇り?)のときは涙を流し
寒さの夏はオロオロ歩き
皆にデクノボーと呼ばれ
誉められもせず苦にもされず
そういう者に
私はなりたい 

「雨ニモマケズ」宮沢賢治

短い詩で、こどもの頃に読んだことはあるが、あまりピンときていなかった。やっとなんとなく意味を理解できたような気がしている。まだまだこの世界観の境地には着けていないが、わたしもなりたいと思った。

誰かのために生きるには、まず自分が健康でなければならない。身体が丈夫で穏やかであり、私利私欲せず質素な食事をして、人の話をよく聞いて忘れない。つつましく暮らし、東奔西走して人助けして、偉ぶることなくときに「でくの坊」と呼ばれながらも邪険にはされない。

ナメられはしても褒められず、苦にもされずに他力する。物凄い境地だ。

ありがたいことに五体満足に生んでもらい、今日まで大病することなく生きてこれた。武道を学んできたせいか幼少よりあまり欲深い方ではなく、怒ることも苦手な方だ。食事はたまに玄米は食べるが主にオーツ麦を味噌と摂り、少しの野菜を食べる。肉魚は積極的には食べない。人の話を聞くことは好きで、聞いた話はあまり忘れない。贅沢な部屋には住んでいない。ところまできた。

さて、東西南北に出向くときだ。

今日も「ユウブログ」に来てくれて、ありがとうございます。
秋は夕暮れ。日が傾く時間がはやくなると感傷的な気分になりますね。

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