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山田哲也氏によろしく

エッセイの呼吸80

2022年1月26日、日本新薬株式会社と株式会社手塚プロダクションの共同プロジェクト「筋ジストロフィー患者さんと創るスマイルプロジェクト」の選考会が開催された。応募作品は患者向け資材の表紙・挿絵に掲載されるそうだ。

審査員はあの手塚治虫の長女である手塚るみ子さん。手塚治虫といえばブラックジャック。ブッダや火の鳥も好きだけれど、ブラックジャックも名作だ。ブラックジャックは筋ジストロフィーについて描かれた回がある。

なんだか夢がある。しかし、プロジェクトを否定するわけではないが、筋ジストロフィー患者さんやその家族向けの手引きにしようする資材向けの絵画募集だけれど、なんだか内向きなイベントな気がする。応募条件は日本在住である必要があるのか、筋ジストロフィーと診断された人である必要があるのか、私は少々違和感を感じる。

オリンピックが身体的に不利な枠をパラリンピックとして設けたような深い意味はないのだろうけれど、ジェンダーレスやボディポジティブのこの時代に、筋ジストロフィーに関わる人たち向けに筋ジストロフィーの人たちだけの枠組みで笑顔を創らなくてもいい気がする。

いやいや、そんなつもりはないですよ、という声も聞こえてくるが、山田哲也さんだったらどう思っただろうと考えてしまう。

「きみは風のように―いのちのドキュメント」という本がある。患者さんに貸してもらって読み、じっくり読みたいと思って購入した。もう新たに発行はしていないようで、中古で手に入れた。その本を最近また読み返している。

山田哲也さんは17歳でこの世を去った。筋ジストロフィーを患っていた。彼なら抗うのではないかと思う。

もし彼が生きていたのなら、一度話してみたいなぁと思う。文学や芸術への感性と言語力に優れている。利己的にもエモく表現する。フランクル「夜と霧」の感想を読んで、なんだか話が合う気がした。

まぁ、自分と違うということが人はみんな不安に思うときがあるのだろう。それでも人はひとりでは生きていけない生き物だというところが人生を複雑に考えさせる。

生きることに意味はない。死ぬまでの退屈な時間をいかに楽しむかというゲーム。なのかもしれない。

今日もユウブログに来ていただき、ありがとうございます。
だとするならば、子犬のようにぷるぷる震えてる場合じゃないよ。

  • この記事を書いた人

ユウ

人工呼吸管理が好きな臨床工学技士(ME; CE)。十数年の職務経験で、民間病院から県立、国立病院機構の急性期から慢性期医療に従事。東日本大震災の衝撃から一念発起し、米国呼吸療法士プログラムの受けるべく留学するも資金繰りに失敗して途中帰国。でも求めた知識より一緒に過ごしたグローバルかつ多職種の友達が何よりの誇り。趣味は写真。マイブームは禅。医療・健康など少しでも役に立つ発信を心掛けます。よろしくお願いいたします。

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