エッセイ

記憶にございません【魔法の合い言葉】

エッセイの呼吸8

映画「記憶にございません」を観た。2019年公開の作品で、三谷幸喜さんが監督・脚本のコメディ映画だ。三谷映画らしく豪華なキャストでストーリーが面白くて楽しめた。

私はだんだんと途中から話のオチが見えてきてしまい、2時間が少々長く感じられてしまったが、身構えずに観れて押しつけがましくないメッセージの伝え方は心地よかった。

人の忘れるという能力は、往々にしてマイナスのイメージで使われることの方が多いが、人が忘れることができない生き物だったら、それはそれで辛い。辛いことをいつまでも引きずってしまう。良い人ほど自己嫌悪に陥って、必要以上に自分を傷つけてしまいがちだ。自分にとっては深刻でも、誰かにとってはたいしたことではないこともある。だからといって割り切れないものだと思うけれど、だからこそ思い詰めずにさっさと寝てゆっくり休んで、忙しくしてしまうことだと思う。いつの間にか自然と忘れることだと思う。

それでも、それでも、ときにふと魔がさしたり、自分でももう止められないところまで来てしまっていることがあるかもしれない。慈悲のない誰かに何度でも傷つけられるかもしれない。そんなときの魔法の言葉。

「記憶にございません」は他人に対しての言い訳としてではなく、自分自身が生まれ変わるときの合言葉として使う言葉だ。反省すべきことは改善していつまでも悪い感情に捉われないための自己暗示だ。

価値のない人なんていない。忘れているだけだ。悪い自分は忘れて、本来の自分を思い出そう。って、映画を見終わったときにそんな感想を持ちました。病んでいるのかな笑

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  • この記事を書いた人

ユウ

人工呼吸管理が好きな臨床工学技士(ME; CE)。十数年の職務経験で、民間病院から県立、国立病院機構の急性期から慢性期医療に従事。東日本大震災の衝撃から一念発起し、米国呼吸療法士プログラムの受けるべく留学するも資金繰りに失敗して途中帰国。でも求めた知識より一緒に過ごしたグローバルかつ多職種の友達が何よりの誇り。趣味は写真。マイブームはNFT。医療・健康など少しでも役に立つ発信を心掛けます。よろしくお願いいたします。

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