エッセイ

私の新型コロナワクチン3回目接種

エッセイの呼吸74

昨日の夕方に3回目の新型コロナワクチンを打った。噂では1, 2回目に副反応の症状が軽かった人でも3回目は熱発して寝込んだり、腫れがひどく痛くなったと聞いていたので、私の場合はどうかという感想だ。

まる一日までの経過だが、いつも通りだ。窓から差し込む日光が温かくて幸せです。

そういうことではないと思うが、そのぐらいの余裕をもって過ごせている。翌朝の体温も平熱で過ごせている。強いていえば、打った箇所が少しだけ傷むかな、それもあえて気を向けて言えばだ。

これは完全に個人的な見解だが、筋肉注射であっても打つ側のスキルで傷みに差が出る。日本の予防接種は皮下注射が多くて、そもそも筋肉注射を久しぶりに打たれた気がするが、採血など血管に刺す注射と比べて打つ側も打たれる側もストレスが少ないと思う。手技の難易度も静脈注射と比較すれば低い。

私は筋肉注射を打ったことはないが、透析業務で静脈には針を刺したことがある。好きな業務ではないからかもしれないが、慣れないし、やっぱり刺す瞬間は痛みを与えるのは間違いないと思っているので、その責任と緊張がある。ちゃんと血管に入るかどうかだけではなく、痛みを加える作業なので、こちらの気持ちが痛む。

筋肉注射は血管に入れるということはないので、痛みを与えなければいけない気持ちに対して耐えるか慣れるかだ。でも針の太さは細いし、刺している時間も短い。血管に入れるわけではないので失敗する可能性は低い。

そうなると、誰に打たれてもあまり差は出ないものかなぁと思っていたが、3回打たれてみての感想は違った。針が入った瞬間、液体注入の間、針を抜いた直後、その後の数分すべてに差がみられた。

私の場合は3回目に打って頂いた看護師さんが一番上手に感じた。針が入ってから抜くまで感覚がなかった。その間のコミュニケーションに打ち消された。「チクッとしますよ」「抜きますね」などのクローズドクエスチョンに「はい」と答えているだけだが、過程を教えてくれていたのに、しばらく服の袖をまくったままの私がいて、一緒に袖を下ろしてくれた。秒でした。

嫌味なく、さりげなく、特別過ぎない、けれども高度なスキルを見せつけられると、芸術じゃないかと感じる。

接種後の様子見15分の会場でも「具合いかがですか」とか優しい声かけ、芸術の余韻の中に丁度良い気持ちの良さ加減が絶妙な看護師さんがいて、ちょっと涙が出てきた笑

そして遠くからも具合悪そうにしていないか様子を看ている看護師さんがいて、その連携にも感じるものがあって、またちょっと涙ぐむという、それが具合悪そうに悟られないようにしないといけないという個人的な謎の戦いがあった。

今日もユウブログに来ていただき、ありがとうございます。
みなさまも良きワクチン接種の体験を願っております。

  • この記事を書いた人

ユウ

人工呼吸管理が好きな臨床工学技士(ME; CE)。十数年の職務経験で、民間病院から県立、国立病院機構の急性期から慢性期医療に従事。東日本大震災の衝撃から一念発起し、米国呼吸療法士プログラムの受けるべく留学するも資金繰りに失敗して途中帰国。でも求めた知識より一緒に過ごしたグローバルかつ多職種の友達が何よりの誇り。趣味は写真。マイブームはNFT。医療・健康など少しでも役に立つ発信を心掛けます。よろしくお願いいたします。

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