エッセイ

何度でも忘れる約束

エッセイの呼吸28

「価値のない人なんていない。自分の価値を忘れているだけである。」

もう何度でも身に染みて感心した言葉を、何度でも忘れる。困ったものだ。人ってすぐ大事なことでも忘れてしまう。でもそれは前に進んだということかもしれない。止まったまま時間が過ぎてしまったかもしれないけれど、そのことを考えるフェーズが過ぎたことに変わりない。

苦しいこと、嫌な思いをするとそこから抜け出すために、何か良い方法はないかを考える。目標や夢を抱いたとき、どうすれば叶えられるのかを考える。段階を踏んで次々にステージが移っていく。その過程で満足してしまったり、まだ先は長いと嘆いてしまうことがある。そんなときに見失う。当初の目的や想いを。

幸せってこれだったのかな。居心地の良さってここのことか。わたしの人生ってこれで終わりなのかな。

ふと、よぎる。立ち止まる。でも、それでいいんだと思う。再認識する。どうしてここまで来たのかを考えられる。何も考えない素直が最強だとしても、迷って悩んで諦められていない、なんでもない人ってたくさんいるし、憎めない。それが私だし。

私は、行動力があるとか、わかりやすい思考で突き進んでいると思われたりするけど、めっちゃ考えちゃうし、何度でも足踏みをする。器用に何でもこなせそうと言われることがあるけど、意外でしかなくて失敗をたくさんしている。失敗する度に、あぁこれでいいんだと思えるけれど、それでも不安になったりしてしまうことがある。忘れるね、自分が何者かを。

私は自分に約束した者だ。私はできない約束をしない者だ。私は約束した、変われると。そして何度でも思い出す。

幸せって独りきりではなれないんだ。居心地って寝返りをうつように一定ではないんだ。わたしの人生って、わたしだけじゃない、わたしが大切に想う人のためのものでもあるんだ。

今日もユウブログに来ていただき、ありがとうございます。
エッセイというより、自分へのセラピーだ笑。

  • この記事を書いた人

ユウ

人工呼吸管理が好きな臨床工学技士(ME; CE)。十数年の職務経験で、民間病院から県立、国立病院機構の急性期から慢性期医療に従事。東日本大震災の衝撃から一念発起し、米国呼吸療法士プログラムの受けるべく留学するも資金繰りに失敗して途中帰国。でも求めた知識より一緒に過ごしたグローバルかつ多職種の友達が何よりの誇り。趣味は写真。マイブームは禅。医療・健康など少しでも役に立つ発信を心掛けます。よろしくお願いいたします。

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