私が学生の頃は、心カテの授業はあまりなかった。全くなかったわけではないけれど、全国的に今と比べてまだ臨床工学技士がカテ室に入ることが少なかったかもしれない。メーカーの立ち入りが規制されてきた流れから、その役割を担う職種として臨床工学技士がフィットしたのだと思う。
学生の頃に冠動脈の番号なんて大して頭に入っていなかったので、実習のときに焦って覚えた記憶がある。それこそ臨床工学技士を志した頃は、カテ室も守備範囲になるとは想像していなかった。しかし、最初に入職した病院での毎日のルーティン業務、そしてオンコールにおいて心カテ業務はかなりウェイトを占めていた。
幸い私はけっこう楽しめる業務だったので、そのギャップに悩むことはなかったが、卒業してからもずっと勉強なんだなと実感した。業務そのものより毎月ぐらいの頻度でどこかしらのセミナーやらに参加して、勤務外での時間の過ごし方に消耗してしまった時期はあったように思う。バランスがとても大事だと思う。
現場に出て数年した頃、学生さんが実習に来た時に学校の授業について聞いたら、けっこうしっかり目に心カテの内容を勉強するのだと聞いて、あぁもう新しい世代に移っているのかと思った。自分の学習の歩みを止めた時、新卒の人たちにどんどん追い抜かれていくのかとも思った。
ただ、後輩世代が増えていき、どんどんベテランと言われるようになっても忘れてはいけないと肝に銘じているのが、年下の方々に教わる機会が増えていくということだ。
広い視野でみれば、ずっと昔の元号を遡ること頃と比べて、我々が知っていること、公の場で教わった事って濃密になったと思う。やはり先人たちの知識の肩の乗って、現代を生きている。自分たちのその中の僅かな一部で、たしかに積み上げる機会があり、そしてその上に後輩たちがどんどん登っていくことで、業界全体が成長していく。
自分自身も学びを止めないつもりだが、各分野で既に自分より達者な人たちはいるはずで、年齢世代問わず、誰からも学びがあるはず。自分もまた誰かの役に立てれば嬉しいし、ある意味そのために学び続けるのかもしれない。その和がつながり、患者さんの救いにつながるはずだ。
いま臨床工学技士法が改正されて、業務が拡大した。内視鏡での業務が加わった。もうとっくに携わっていた人もいるところではある。私は病院実習では学んだが、学校では習わず、現在まで業務経験もない。これからこうしたことがどんどん増えていくのだろう。臨床工学技士の人口もどんどん増えていくのだろうか。まだまだ若造の気分なのだが、扱いづらい中年にならないように頑張ります笑
今日もユウブログに来ていただき、ありがとうございます。
いろんな業務を経験したいと思って、病院を何回か移っているけど、なかなかキリがないようで笑。