臨床工学技士 医療機器管理 エッセイ

ひとり臨床工学技士の半年【nothing story】

エッセイの呼吸135

新しい職場で、ひとり臨床工学技士で、はたらくようになってから早半年。下半期に移り10月も終わろうとしている。時間とは恐ろしいものだ。

この6ヶ月でできたことを振り返るとき、以前の職場で培った知識・経験を活かしたいところで、すっかり忘れてしまっていたり、参考資料を手元に残しておこなかったことがあった。

定期点検の頻度、ルーチン業務を決めて実施していく上で、実際にできるかをやってみなければわからないから、試しては修正してを繰り返した。そして、まだ大したことができていない。一人では限界があるし、謎に私次第みたいに気を遣われている部分もあり、なかなか物事が進んでいないこともある。

当初より複数の施設を兼務する話があり、何日ずつ何を中心とした業務を行うかが決まらず、その結果どちらの施設でも何をルーチン業務として行うかが、自分自身も決められないでいる。

さらには、人工呼吸器の機種変更が予定より大分遅れている。裁量は利いても、変化を恐れる人の気持ちを、関わるすべての人にまでケアが行き届かない。やっぱり一人では、色んな役を演じるにも、少なくとも疲れてしまったり、面倒にしか感じなくなってしまったりする。終業時間間際は、もうアタマが回らない笑

そのくらいそちらでやってよ、と思うこともしばしばだが、じゃあ臨床工学技士って何をしてくれる人なの?と思われて仕方ないところも出てくる。としたとき、少なくとも此処ではコレを行います、というマニュアルなり指針を出したいところだが、未だ及んでいない。

だんだんと自分にも甘くなってくるのも恐いところだ。あまり時間で動いていない分、後回しをしようとすれば、いくらでも出来てしまう。11月までにやっておかなければいけないものが、もう直近になってまだ終わっていない笑

書類仕事は何気に苦手じゃないから、そこそこはやれてしまうのだが、たぶん私のワンオペ具合を見て、益々一体何をする人なのだろうと思う人はたくさんいるだろうな。

そして私自身、臨床工学技士って何をする人なのか益々わからなくなっている。点検って、やらなくても病院の業務が止まってしまうわけじゃない。何に貴重性や重要性を示せばいいのだろうか。今は人間力的なところで有難がられている気もする。それでいいのか、それがいいのか。

医療機器の点検よりも管理に、今は重きを置いている。看護師さんが行う点検表の改訂とか、呼吸器の設定や取り扱いについて意見が求められたり、コンサル的な部分だ。それでいいのだと思うが、この後のステップアップはどうするか、作戦が必要だ。

今日もユウブログに来ていただき、ありがとうございます。
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  • この記事を書いた人

ユウ

人工呼吸管理が好きな臨床工学技士(ME; CE)。十数年の職務経験で、民間病院から県立、国立病院機構の急性期から慢性期医療に従事。東日本大震災の衝撃から一念発起し、米国呼吸療法士プログラムの受けるべく留学するも資金繰りに失敗して途中帰国。でも求めた知識より一緒に過ごしたグローバルかつ多職種の友達が何よりの誇り。趣味は写真。マイブームは禅。医療・健康など少しでも役に立つ発信を心掛けます。よろしくお願いいたします。

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