エッセイ

エッセイの呼吸130

最近またよく本を読むようになった。電車通勤になり、電車の中は専ら読書時間。読む時間が増えたことも影響しているが、

「ウケる技術」「夢をかなえるゾウ」などで知られるベストセラー作家の水野敬也さんが以前インタビューで話していた言葉がささっている。

「読書でしか人生が変わったことがない。」

人との出会いで人生は変わるものだと思ったが、本も人が書いているわけで、人生の中の貴重な時間を費やして書いた文章は、誰かの人生を変える力があるのだろう。水野さんはそんなことまでは語っていなかったが、本から得た先に人との出会いがあるのだとも思う。

色んな本がある。いろんなストーリーがある。いろんな人のいろんな意見を以って、人類は着実に前に進んでいる。

先日学会に行ったが、お土産として本を買ってしまった。あれもこれも欲しくなってしまうが、実践として一番使いそうなことが書かれている一冊だけ買うことにした。

在宅人工呼吸療法についての本だが、第2版が出たとのことで手に取った。振り返れば第1版を持っていて、何回か前の同じ学会で買ったことを思い出した。同じような人はたくさんいるだろうけど、これは自分の1つのストーリーとして買うことに決めた。

ちょっと不満に思っていたところが改善されていた。それは、本の大きさだ。第1版はデカかった笑 それが見やすいようで見づらくて、本棚に収納するとき美しく並ばない。内容は申し分なく重宝したので慣れたけれど、第2版で通常サイズに小さくなっていて、うんそうだよね、って思ってしまった笑

ただ、第2版は実践書というより教科書っぽくて、言葉や内容が丸くなってしまった印象がある。良さ、らしさが薄れてしまった気がする。そこは残念に思う。でも気持ちはわかる。

多くの人に手にとってもらうには、絶賛よりクレームがいかに少ないかになると思う。マイナーからマジョリティーへの過程は、どんどん角がとをとっていくことになると思う。個性的な言葉は、一部の熱狂は生めても、多くの共感は望めない。当たり前だ。

共感は、偏った意見を発信せず、聞き続けることかもしれない。どこかの首相みたいだけど。それが良いときもあれば、それが故に何の意味を成さないときもある。目的が何かを決めることが大事だ。何を受けて、何を伝えたいのか。でも、何も見えないから進まないのも違う。まず前進すること。

半歩でも前に進むことが大事だ。ときに足踏み、後退りすることがあっても前を向くこと。時間が常に進み続けるから。誰もが死ぬことは決まっていて、それまでの時間は決して止まらない、戻らないのだから。

今日もユウブログに来ていただき、ありがとうございます。
本と人と出会い、人生をずっと変え続けよう。

  • この記事を書いた人

ユウ

人工呼吸管理が好きな臨床工学技士(ME; CE)。十数年の職務経験で、民間病院から県立、国立病院機構の急性期から慢性期医療に従事。東日本大震災の衝撃から一念発起し、米国呼吸療法士プログラムの受けるべく留学するも資金繰りに失敗して途中帰国。でも求めた知識より一緒に過ごしたグローバルかつ多職種の友達が何よりの誇り。趣味は写真。マイブームはNFT。医療・健康など少しでも役に立つ発信を心掛けます。よろしくお願いいたします。

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