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避難所医療設備推進【災害対策】

エッセイの呼吸105

Yahooニュース「医療的ケア対応避難所開設訓練 まもなく東日本大震災から11年<岩手・矢巾町>」という記事を読んだ。

福祉避難所の訓練ということが行われることに驚いたが、避難所でも人工呼吸器の使用やオンライン受診ができるように備えて作られたというのも驚いた。これまでの教訓が活かされていること、確実に前に進んできたことを感じられた。

東日本大震災では、避難所でできる医療は限られていた。熊本地震においては、医療的なケアが必要な人は肩身の狭い思いをして、中には遠慮して避難所に行けなかった人たちもいたと聞く。

避難所にある程度の医療設備を整えておくことは、全国的にどんどん進んでほしいと思う。これまでは病院という選択肢しか、ほとんどなかった。選択肢が複数あって、バックアッププランがあるとより安心感をもって生活できる。

ニュースになった訓練は、私もやってみたいと思った。もっと詳細を記事に書いてほしい。でないと、ニュースになっていないと感じてしまう。自分のことを棚に上げてしまっているが。

映像に出てきた人工呼吸器は、トリロジーEvoだ。人工呼吸器も、タッチパネル操作の機種が増えてきた。他の在宅人工呼吸器ではアストラル、院内用のNPPV専用機であるV60もタッチパネルで設定を操作する。

臨床工学技士として思うのは、タッチパネルにするなら、タッチパネルの校正をユーザー側で楽にできるようにしてほしい。

V60はできる。アストラルは何気に液晶がズレるから、タッチが効かないことがある。現場ですぐに簡単に校正できるようにしてほしい。トリロジーEvoはどうだっただろう。できなかったと思う。

災害時、人工呼吸器を動かせる電力設備があって、操作できる人がいるのに、換気自体は問題なく動くけれどタッチパネルだけ効かないなんてことがあったら、手が届くはずだった危機を救えないことがあるかもしれない。

これは、人的な二次災害になるか?

今日もユウブログに来ていただき、ありがとうございます。
ならないか。

  • この記事を書いた人

ユウ

人工呼吸管理が好きな臨床工学技士(ME; CE)。十数年の職務経験で、民間病院から県立、国立病院機構の急性期から慢性期医療に従事。東日本大震災の衝撃から一念発起し、米国呼吸療法士プログラムの受けるべく留学するも資金繰りに失敗して途中帰国。でも求めた知識より一緒に過ごしたグローバルかつ多職種の友達が何よりの誇り。趣味は写真。マイブームはNFT。医療・健康など少しでも役に立つ発信を心掛けます。よろしくお願いいたします。

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